日本植物学会第79回大会　平成27年9月6日（日）〜8日（火）朱鷺メッセ：新潟コンベンションセンター（新潟市）

　公益社団法人日本植物学会第79回大会は平成27年9月6日(日)から8日(火)までの3日間、新潟市の朱鷺メッセ：新潟コンベンションセンターを会場として開催されました。第79回大会は、諸般の制約により開催時期が例年よりやや早く、公開講演会を会期前日に、高校生研究ポスター発表を会期初日に開催するなど、いくつか変則的な日程となりましたが、特に不都合との声を聞くこともなく、無事に終了できました。今大会には、事前参加登録と当日参加登録に加え、高校生研究ポスター発表の参加者を含めて900名を超える方が参加されました。また、公開講演会には約100名が来聴され、そのほとんどが一般市民の方々でした。発表演題数は、一般口頭発表214題、一般ポスター発表206題、受賞講演7題、理事会主催を含む13のシンポジウムで86題、計513題でした。公開講演会では5題の講演がありました。また、男女共同参画委員会主催と協賛団体のご協力による2つのランチョンセミナーが開催されました。高校生研究ポスター発表では17都府県の23校から36題の発表があり、これは過去2番目に多い数でした。高校生ポスター賞では予めお願いした審査員だけでなく一般会員にも投票して頂きましたが、投票数は過去最高で、多くの会員に関心を持って頂いたことを感謝します。
　今大会はコンベンションセンターを会場としたことから、公開講演会を除く全ての大会行事を一つの建物の中で行うことができました。さらに、懇親会も棟続きのホテルを会場としたため、あいにくの雨模様のお天気にもかかわらず、傘を使っての会場間の移動というようなご面倒をお掛けすることもありませんでした。懇親会には391名が出席され、盛会でした。特に若い会員の参加が多かったことが特筆されます。二人の方に乾杯の発声をして頂いたのはおそらく初めてのことで、新しい試みに快く応じて下さった今関英雅先生と勝見允行先生にお礼申し上げます。90銘柄を集めた地元のお酒の利き酒と新潟米を使ったお握りも好評だったようです。
　大会は北陸地区の会員等による実行委員会が運営しましたが、第77、78回大会に続いて一部の業務を業者に委託しました。大学を巡る環境の急激な変化に伴い大学教員はますます多忙を極めていることから、本務の傍ら大会の準備に当たるのは大きな負担になります。特に会員数の少ない地方における大会開催は実行委員に並大抵でない苦労を強いることになります。実行委員の負担軽減のために、今後の大会開催でも業者委託が必須と思われます。しかし、業者委託にはかなりの経費がかかります。また、参加会員の皆様に満足頂ける快適な会場を提供するにはコンベンションセンターの利用が適当ですが、これにも多くの経費がかかります。これらの支出に見合った収入は主に会員の参加費と企業等の協賛に頼ることになりますが、会員の負担を考慮して参加費を低く抑えれば、多くの協賛を募らなければなりません。協賛募集は実行委員会にとっては大変な仕事で、特に宣伝効果の低い地方の大会では広告や展示を出してくれる企業は少なくなります。これらの困難な問題を抱えながらも、学会として最重要な行事である大会の開催を今後も充実したものとして続けて行くためには、大会毎の実行委員会の努力だけではなく、学会としての対応が必要であろうと思われます。
　このたびの大会の開催にあたって33の企業・団体から協賛を頂きました。また、新潟県と新潟市から多額の補助金を頂いております。これらのことを皆様にご報告することで、感謝のしるしとさせて頂きます。
今回の大会は新潟大学の会員を中心に、新潟県、富山県、石川県の会員、さらに非会員の協力も得て準備、運営されました。これらの皆様のご協力に感謝します。
　大会に参加された皆様が充実した時を過ごされ、また、新潟を楽しまれたことを確信し、ご支援とご協力に心よりお礼申し上げます。