公開講演会
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植物研究の現状を市民や学生、生徒の皆様に知っていただくために、大会では毎年、公開講演会を開催しています。今年は5名の講演者をお迎えして、新潟日報メディアシップ2階 日報ホールで9月5日に開催します。
多くの皆様のご来場をお待ちしています。
日本植物学会第79回大会公開講演会 入場無料
佐渡島の自然環境と植物
- 日時:平成27年9月5日(土)14:00〜16:30
- 会場:新潟日報メディアシップ 2階 日報ホール(アクセス)
- 主催:公益社団法人日本植物学会
- 後援:新潟大学
- 後援:新潟県教育委員会
- 後援:新潟市教育委員会
- 後援:佐渡市教育委員会
- 新潟駅からタクシーで約5分、徒歩約10分です。新潟交通バスをご利用の際は新潟駅万代口から17番系統のバスに乗車後、メディアシップ前で下車下さい。朱鷺メッセからは、徒歩約15分です。お車でお越しの際は、メディアシップ北側駐車場(有料)または万代シティ駐車場(有料)をご利用ください。
趣旨
日本海に面した積雪地帯の新潟に代表される植物はブナとその林床に分布するユキツバキです。これらの植物は積雪環境に適応した生活を営んでいます。一方で、新潟の北の日本海に位置する佐渡島には、標高1172mの金北山に代表される大佐渡山地周辺ではブナを始めとする冷温帯の植物が分布するだけでなく、ハクサンシャクナゲやオサバグサなどの亜高山帯性の植物も分布しています。また、大佐渡山地の尾根沿いには、冬季の強風や深雪によって多様な形態をとっているスギの天然林が分布しています。海岸沿いにはタブノキなど暖温帯の照葉樹林も分布し、一つの島の中に多様な植物相が見られます。しかし、この佐渡島の植物相も歴史的に人為の影響を受け続けてきました。ドンデン高原を中心とする大佐渡山地の尾根沿いでは昔から牛の林間放牧が行われ、半自然草地が発達してきました。また、江戸時代からは佐渡金銀山の営みによって、周囲の森林が伐採されてきました。本公開講演会では、新潟県、特に佐渡島の植物について研究を進めている専門家の方に、佐渡島の植物の生態系について自然環境と歴史的な人間との関わりについてわかりやすく講演していただき、次世代を担う若者や広く一般市民の方々に、植物が周りの環境にどのように適応して生活しているかについて理解を深めていただきたいと思います。
予定プログラム:(講演者および講演タイトルは変更することがあります)
- 14:00 はじめに
- 14:05 「佐渡島の植物相の多様性-風雪が創ったスギの芸術」
- 崎尾 均(新潟大学農学部)
- 14:30 「多雪地域におけるコケ植物の分布と生態」
- 白崎 仁(新潟薬科大学)
- 14:55 「ユキツバキとヤブツバキが共に生きる島-島嶼生物学からみた佐渡島-」
- 阿部 晴恵(新潟大学農学部)
- 15:20 休憩
- 15:30 「雪が育むブナの森の植物たち」
- 小林 誠(十日町市立里山科学館キョロロ)
- 15:55 「牛の林間放牧と草地の生態—ドンデン高原の今と昔」
- 宮島 伸子(箱根植木株式会社)
- 16:20 総合討論