大会会長挨拶

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日公開講演会・公開展示「植物の生き方・人との共生」にようこそ!

植物科学は、植物の理解を深めると共に、食糧・環境・エネルギー問題など、現代社会が直面しているさまざまな課題を解決し、私たちの社会を持続可能なものとするために、今後ますますの貢献が期待されています。21世紀に入りゲノム科学が急速に進展したのを契機として、植物科学にも分子レベルの視点が積極的に導入された一方で、植物学会では個体・生態系・地球規模という様々な階層での研究が展開されて来ました。学問の細分化が叫ばれて久しい中、日本植物学会は、分子・細胞レベルのミクロな現象から生態系のマクロな現象まで、生理、発生、形態、系統進化、生態等々、植物科学の広範な分野の研究者が、専門分野を超えた議論を進めている学会です。

日本植物学会が東京理科大学野田キャンパスで開催される機会に、高校生を始めとする学生や一般の皆様と、植物科学の研究者が直接触れ合い、次世代の育成や、植物科学と社会との関係を考える、公開講演会「植物の生き方・人との共生」・公開展示を企画致しました。第1部では、植物という、私たち人間とは異なる生き方で地球に繁栄して来た生物の生き方を考えます。第2部では、地元の自治体のリーダーや、環境保全活動を実践されている方々と共に植物の人との共生について考えます。会場となる東京理科大学・野田キャンパスは、キャンパス内に広大な理窓会記念自然公園を持ち、環境保全活動も進められています。そこで、公開講演会の最後には、高校生・大学生、一般の方々と学会員とが一体となって自然公園を散策するツアーを企画しました。公開展示も合わせて、植物の生き方を探求しながら、植物と人との関わりについて、議論できれば幸いです。

皆様の御来場を心からお待ちしております。

日本植物学会第81回大会 大会会長
東京理科大学理工学部応用生物科学科教授・農理工学際連携コース長
朽津 和幸