日本植物学会第84回大会　2020年9月19日（土）～　21日（月）名古屋大学東山キャンパス（名古屋市）

 人間は進化の原理、自然の摂理を超えました。植物学会大会は、SARS-CoV-2との共存に成功いたしました。
 オンサイト大会の準備がほぼ完了し、参加案内印刷直前の3月。急遽方針転換、オンライン大会に変更しました。植物学会ならではの、分野と思考回路の異なる会長、実行委員長、総務の多様性が重大な決断に機能しました。
 研究は困難を極めています。そんな中、研究の勇者たちは、例年と変わらない541演題をエントリーし、空前の1549名が集う大会となりました。全ての発表者と参加者の、勇気と決断、そして、すばらしい研究成果に、心より敬意を表します。
 広告、出展、ランチョンの多数の企業、ナショナルバイオリソース、大学連携バイオバックアッププロジェクト、先端バイオイメージング支援プラットフォーム、協賛してくれた7つの新学術領域研究、運営を支援してくれた中西印刷、LINC Biz、Zoom、SpatialChat。皆様の心意気は、参加者の心に深く刻まれたことと思います。
 至難の仕事、報酬無し、酷暑。夜の無い日々、絶えざるVDTの危険。成功の保証無し。ほぼ全てが新しい挑戦でした。結集した実行委員諸君は、人類が久しぶりに経験する危機的状況を、まるで楽しむかのように、臨機応変、独創的なアイデアと精緻な作業によって、見事に克服しました。
 学会長、執行部、事務局の絶えざる力水は我々の生命維持に必須でした。
 発表してくれた176名の高校生、200名以上の学部学生諸君、これが研究者です。我々が何のために研究し、何をしたいか、そして何ができるかをわかってもらえたと信じています。
 ここに全関係者とともに、第84回日本植物学会名古屋大会の成功を宣言いたします。そして、植物科学の新たな幕開けに立ち会った喜びを分かち合いたいと思います。
 ありがとうございました。