ご挨拶
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公益社団法人日本植物学会大会は、新型コロナウィルスの感染拡大により、第84回名古屋大会、第85回八王子大会をオンラインで開催しました。 私が所属する京都大学大学院理学研究科では、例えば今の修士課程2年の学生さんは対面での入学式に参加することができず、その後も新型コロナウィルスの影響でいろいろな行事が開催方法変更になったり、中止になったりしています。このような状況下で、私たちは第86回日本植物学会京都大会をどのように開催できるか、対面による大会とオンラインによる大会の長所短所を含め実行委員会で検討して参りました。 その結果、対面によるコミュニケーションとそこから生まれる深い議論・新たな研究者との出会いなどを重視し、現段階では可能な限り、第86回京都大会を対面で開催することを模索していこうということになりました。
第86回京都大会の会期は、2022年9月15日(木)・9月17日(土)〜19日(月)です。 対面開催を実現できる場合は、対面部分を9月17日〜19日に京都府立大学にて開催する予定です。 また、ポスター発表については、オンラインでその長所を引き出したいと考え、9月15日にオンラインで開催の予定です。 さらに、本大会では京都府立植物園と連携し、植物園が有する生きた植物の多様性に触れて頂いて、植物学の理論から実物までの幅広い学びを取り入れた大会にできたらと考えております。
ただし、今後の新型コロナウィルスの感染拡大状況によっては、対面での大会の開催が難しくなる場合もあり得るかもしれません。 そうなった場合でも、日本植物学会には過去2回のオンライン大会の実績がありますので、そのノウハウを活かし、第86回京都大会を全面オンラインに切り替えて開催できるよう準備したいと考えております。 本大会の実行委員会には、オンライン技術に長けた若手メンバーが揃っており、そのような場合においても適切に対応して、植物学の発展に貢献できる大会にしてくれるはずです。
現在の植物学では、細胞や分子を取り扱う分野においては植物の共通原理の追求からポストゲノム時代を見据えた研究まで幅広い研究活動が展開され、 個体・集団・種を取り扱う分野においても現地フィールド調査からゲノムワイド解析までさまざまな手法を導入して多様な研究が進められています。 新型コロナウィルスの感染防止策を講じながらも、この植物学の歩みを止めず、加速させ、そして植物の魅力を大会参加者の皆さんに可能な限りお伝えできる大会にしていきたいと考えております。 できるだけ多くの日本植物学会会員の皆様に本大会にご参加・ご協力頂きますことを、大会実行委員会一同、心よりお願い申し上げます。
2022年1月18日
公益社団法人日本植物学会第86回大会
大会会長 田村 実