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JPR国際シンポジウム

「Single-cell omics to uncover cell fate regulation in plant regeneration and development」

Organizer Nan Gu(Utsunomiya University)、Hatsune Morinaka(RIKEN)

Plants have a remarkable ability to adaptively form new organs or regenerate, and these processes are directly tied to the regulation of gene expression within cells. Recent advances in single-cell technologies have enabled comprehensive profiling of gene expression and its chromatin-level regulation in individual cells. This symposium, led by young researchers utilizing cutting-edge single-cell genomics in their research, will demonstrate the power of single-cell analyses to answer crucial biological questions in model and non-model plants, and discuss how these technologies can contribute to our understanding of cell fate regulation, which is fundamental to plant development and regeneration.

  • Single-cell profile of organ regeneration in plant tissue culture
    Lin Xu(Chinese Academy of Sciences)
  • snRNA-seq on haustoria reveals transcriptional landscape for host-regulated vascular connection with parasitic plant
    Mengqi Cui(Nara Institute of Science and Technology)
  • Chromatin remodeling in epidermis upon the establishment of root nodule symbiosis found through single-nucleus ATACseq
    Kai Battenberg(RIKEN)
  • A single cell atlas for DNA damage triggered reprogramming in Physcomitrium patens
    Nan Gu(Utsunomiya University)
  • Single-cell transcriptome analyses of epidermal reprogramming in Torenia fournieri
    Hatsune Morinaka(RIKEN)
  • Evolution and development of leaf complexity through single cell genomics
    Gergo Palfalvi(Max Planck Institute)

一般シンポジウム

「植物進化の戦略分子」

オーガナイザー 西谷和彦(神奈川大学)

植物は陸上への適応戦略として進化させた多種多様な代謝系を持つが、植物が生産する分子種は膨大で、未解明・未利用のものが多く存在する。本領域では、「植物分子」(植物由来化合物及びその関連遺伝子)を軸として、生体内及び生態系内の生命現象の解明と、その有効利用に資する基礎的知見の創出と革新技術の構築に向けた研究を推進している。本シンポジウムでは2020年採択のさきがけ研究者から4名が、これまで実施してきた研究の成果を発表する。

  • さきがけ「植物分子の機能と制御」領域について
    西谷和彦(神奈川大学)
  • 「倍化」が生み出す植物の新機能獲得進化
    赤木剛士(岡山大学)
  • クマリン類から見る植物代謝の進化
    棟方涼介(京都大学)
  • 花粉を舞台にした戦略的なRNA利用法の進化
    元村一基(立命館大学)
  • 植物と昆虫の共生・寄生の分子メカニズムを解く
    平野朋子(京都府立大学)
  • 総合討論
    西谷 和彦(神奈川大学)、遠藤求(奈良先端科学技術大学院大学)

  • *JSTさきがけ「植物分子の機能と制御」との共催です。

「異分野融合技術で挑む植物科学の革新」

オーガナイザー 奥田哲弘(東京大学)、佐藤良勝(名古屋大学)

膨大なゲノム情報・オミクスデータが得られる昨今では、植物科学研究においても個々の分子作用機序の解明や大規模データ取得の枠を超えた、学際的な観点からの融合的かつ革新的なアプローチが重要となってきている。本シンポジウムでは、情報科学・有機合成化学・構造生物学・進化学・ゲノム学などの分野横断研究・融合技術開発を積極的に取り入れて植物科学の革新に迫る研究者を招聘し、最新の話題を紹介する。

  • マイクロ流路で顕在化する花粉管の潜在能力
    佐藤良勝(名古屋大学)
  • in vitro実験系を基盤とした裸子植物ソテツの受精機構の解析
    外山侑穂(東京大学)
  • 情報学x農学から見るAIゲノムデコード;果実成熟に関わるcis-transネットワークの解明
    桒田恵理子(岡山大学)
  • 情報学x農学から見るAIゲノムデコード;Transformerのattention技術による解釈可能性
    松尾信之介(九州大学)
  • クライオ電子顕微鏡法とAIによる構造生物学の革新
    志甫谷渉(東京大学)
  • 集団ゲノム解析から見たヤマノイモ属作物の起源と進化
    寺内良平(京都大学)

  • *学術変革領域研究(A)「植物の挑戦的な繁殖適応戦略を駆動する両性花とその可塑性を支えるゲノム動態」との共催です。

「動的高次構造体”オルガネラ”の真の姿を捉える革新的アプローチ」

オーガナイザー 吉田大和(東京大学)、高塚大知(金沢大学)

近代の生物学では、”遺伝子”に着目した分子生物学的手法による研究が大きく発展し、その成果として植物細胞内で起きる様々な生物学現象の実態も明らかとなってきた。しかしながら、単一の遺伝子の機能的役割を理解するだけでは植物細胞内に存在する様々な”膜系・非膜系オルガネラ”が持つ機能の全貌を理解することは難しく、現代植物科学におけるデッドロックとなっているのではないだろうか。本シンポジウムでは、既存の解析手法とは一線を画す革新的アプローチによって生物学の現状を打破した植物科学および非植物科学分野の研究者に幅広く登壇してもらう。これらの研究者によって明らかにされてきた細胞内現象の真の姿を紹介してもらうとともに、新たに定義される生物学的事象の地平線についても議論したい。

  • 植物液胞を『物理的障壁』として捉える
    高塚大知(金沢大学)
  • 翻訳異常の真の姿を捉える多角的アプローチ
    松尾芳隆(東京大学)
  • 極微抽出―イオン化法による生体の多次元化学分布情報計測
    大塚洋一(大阪大学)
  • 膜の力学が制御するオルガネラの形
    立川正志(横浜市立大学)
  • 生体膜の高次構造を可視化するクライオ電子線トモグラフィー法
    李勇燦(横浜市立大学)
  • オルガネラ分裂リングのキネティックメカニズムを解く
    吉田大和(東京大学)

  • *さきがけ「細胞の動的高次構造体」との共催です。

「植物超個体の覚醒を司る分子・細胞・個体の連動」

オーガナイザー 晝間敬(東京大学)、丸山大輔(横浜市立大学)

植物は多彩な環境への適応能力を有している。その適応能力を支える要因の一つに、微生物との共生が挙げられる。植物ホルモン等を介した植物間の相互作用も種としての適応能の獲得に必要である。本シンポジウムでは、他者との分子・細胞レベルでの相互作用を通じて、植物がその環境適応能力を覚醒させる現象を超個体化現象と呼び、その仕組みの解明に向けた研究を紹介する。さらに、昆虫とその腸内細菌の研究で先駆的な研究者を招き、植物超個体との共通性について議論したい。

  • 根圏糸状菌・細菌との超個体化により覚醒するアブラナ科植物の貧栄養適応能
    晝間敬(東京大学)
  • 細胞融合を通じた植物超個体覚醒の理解に向けて
    丸山大輔(横浜市立大学)
  • 植物とアーバスキュラー菌根菌の超個体形成が支持する共通共生経路を介さない菌根菌共生
    吉田聡子(奈良先端科学技術大学院大学)
  • 病原型・共生型の葉圏細菌による気孔動態制御
    峯彰(京都大学)
  • 根冠が駆動する対土壌微生物応答とその動態
    宮島俊介(石川県立大学)
  • 昆虫との共生成立に果たす微生物の”うごき”の意味
    菊池義智(産業技術総合研究所)
  • ストリゴラクトンを介した植物間の根圏コミュニケーション
    米山香織(埼玉大学)

  • *学術変革領域研究(B)「植物超個体の覚醒」と「微生物が動く意味」との共催です。

「地球上のどこでも光合成を可能にする分子レベルのライフハック」

オーガナイザー 丸山真一朗(東京大学)

ほぼ全ての生命が太陽光エネルギーに依存するこの地球の生命史は、あたかも既存の分子機能を「ハック」するような形で、偶然に駆動される生命進化による機能改良と再最適化が繰り返されてきた歴史とも言えよう。光合成生物、あるいは光合成に限らず光を使う生き物たちが編み出した、様々な地球環境へ適応しあまねく進出することを可能にする分子構造の変革、またこうした歴史を掘り下げるための新しい技術や道具立てについて議論を深めたい。

  • 藻類から学ぶ二酸化炭素固定のライフハック
    平川泰久(筑波大学)
  • 緑藻ナンキョクカワノリに見つかった赤外線利用型光合成のメカニズムと進化の道筋
    小杉真貴子(基礎生物学研究所)
  • 光合成と微生物型ロドプシン:メカニズムと分布から考える彼らのライフスタイルとそれを支えるライフハック
    吉澤晋(東京大学)
  • チラコイド膜内ダイナミクスの高速原子間力顕微鏡による分子レベル撮像
    山本大輔(福岡大学)
  • 様々な環境で光合成を可能にする超分子構造のライフハックをクライオ電顕で観る
    川本晃大(大阪大学)

  • *学術変革領域研究(A)「光合成ユビキティ:あらゆる地球環境で光合成を可能とする超分子構造制御」との共催です。

「シン・プラスチド ~変幻自在な色素体が織りなす植物のドラマチック・ライフ~」

オーガナイザー 小林康一(大阪公立大学)

葉緑体の獲得により光合成を行う能力を得た植物は、葉緑体を様々な色素体へと分化させることで、独自の生命システムを構築することに成功した。この色素体の多様な形態・機能と分化転換は、どのような分子制御によって成り立ち、植物の生命や多様性にどのように影響しているのだろうか。本シンポジウムでは、色素体をキーワードに植物の多様な現象や生き方を追求することで、植物が独自に作り上げてきた生命システムの仕組みに迫る。

  • オオムギの組織分化における色素体制御の解明に向けて
    久野裕(岡山大学)
  • 色素体ゲノムの自在制御を目指した技術開発
    有村慎一(東京大学)
  • 膜合成が引き起こす色素体の遺伝子発現変動
    藤井祥(弘前大学)
  • 電子顕微鏡の大規模画像解析で見えてきた色素体の多彩で奇妙な形
    永田典子(日本女子大学)
  • 病原菌による色素体の破壊とリモート農奴化
    八丈野孝(愛媛大学)
  • 色素体の働き方改革 ~光合成は葉の専売特許ではない~ 
    小林康一(大阪公立大学)
  • 色素体ゲノムを縮退・喪失させた植物のドラマチック・ライフ
    末次健司(神戸大学)

  • *学術変革領域研究(B)「プラスチド相転換ダイナミクス」との共催です。

「超人植物学 リターンズ:人機共創がもたらす植物学の未来像」

オーガナイザー 中島敬二(奈良先端科学技術大学院大学)、小田祥久(名古屋大学)

AIやロボット技術が劇的なスピードで進化している今日において、これらの技術を生物学の基礎研究に利用するための様々な試みがなされている。本シンポジウムでは、人とコンピューターやロボットとの相互作用について独創的な研究を展開している情報学者を演者に迎え、その研究の最前線を紹介するととともに、機械と研究者の共創が将来の学術研究に及ぼす影響について議論したい。

  • 植物とのインタラクションのためのインタフェース構築に向けて
    坂本大介(北海道大学)
  • 人と植物をつなげる人間拡張工学
    稲見昌彦(東京大学)
  • 植物の反射光に潜む情報を解き明かす多波長偏光イメージング装置P-MIRUの開発
    ドル有生(奈良先端科学技術大学院大学)
  • 顕微鏡・AI・人の協働で実現したシロイヌナズナ根端の4D細胞動態計測
    郷達明(奈良先端科学技術大学院大学)
  • 捉えどころのない表現型の違いを深層学習によって定量化する
    富沢瑶子(自然科学研究機構生命創成探究センター)
  • 人・AI ロボット・生物サイボーグの共進化による新ひらめきの世界と植物の世界
    森島圭祐(大阪大学大学院工学研究科)

  • *新学術領域「植物の周期と変調」との共催です。

「植物の発生・成長を支える極性形成の制御とその進化」

オーガナイザー 楢本悟史(北海道大学)、北沢美帆(大阪大学)

生物の発生・成長には、組織・細胞レベルでの極性の形成が不可欠である。近年、植物では、細胞レベルの極性がばらつく例が多数見出されている。ミクロな極性のゆらぎは、マクロな形態の安定性や可塑性にどのように影響するのだろうか?本シンポジウムでは、発生学・理論生物学・進化生物学などの観点から極性形成について最新の話題を提供し、植物と動物という系統・移動性の異なる生物の比較を通して、生物がどのように極性を獲得し、環境に適応する形で、形態の多様性を進化させてきたか議論する。

  • オーキシンとPINは如何にして植物の体の形を決めるように進化してきたのか?
    楢本悟史、末満寛太(北海道大学)
  • ヒメツリガネゴケの体制とアルギニン代謝の流れる方向性
    川出健介(埼玉大学)
  • 環境シグナルを細胞極性へ変換する分子機構
    西村岳志(基礎生物学研究所)
  • 単子葉植物の発生から考える多細胞生物の極性獲得機構
    木下温子(東京都立大学)
  • 刺胞動物の器官配置に現れる対称性の多型
    サルペル サフィエ エスラ(理化学研究所)
  • 上皮細胞のキラリティが駆動する組織変形
    松野健治(大阪大学)
  • オオヒメグモの胚を伸長させる細胞極性の形成と細胞間接着の制御
    藤原基洋(JT生命誌研究館)

  • *植物形態学会との共催です。

「次世代シークエンサーがスポットライトを当てた「なまら」面白い生き物たち」

オーガナイザー 松永幸大(東京大学)、高林厚史(北海道大学)

次世代シークエンサーの発展により、非モデル植物のゲノムを解読できる時代が到来した。非モデル植物のゲノム決定における手法や体験談を織り交ぜながら、それぞれの植物材料の魅力や新発見の事柄について、気鋭の研究者に講演頂くシンポジウムである。これから、自分の実験材料のゲノム解析に挑戦する方や新たな研究対象を探している方など、幅広い植物学会会員に有益なシンポジウムとなるであろう。

  • 非モデル植物のシークエンス解析・インフォマティクス解析のコツ
    中村保一(国立遺伝学研究所)
  • 手探りでのRNA seq解析―非モデル緑藻や身近な常緑樹を材料にして
    高林厚史(北海道大学)
  • 家の水槽にいた微細藻類・メダカモは淡水産緑藻で最少遺伝子数をもつ新種藻類であった
    松永幸大(東京大学)
  • マングローブ林河口域における従属栄養性珪藻類の生き様
    神川龍馬(京都大学)
  • ツノゴケ特異性のゲノム基盤と新たな謎
    榊原恵子(立教大学)
  • アブラナ科水陸両生植物Rorippa aquaticaのゲノム解読と比較解析
    坂本智昭(京都産業大学)

「From Model Plants to Non-Model Plants」

オーガナイザー 経塚淳子(東北大学)、澤進一郎(熊本大学)

ゲノム配列解析技術や遺伝子機能解析手法の革新的な進歩により、モデル植物を用いた先鋭的なメカニズム解析だけではなく、非モデル植物であっても自在に分子遺伝学解析を展開することができるようになりつつある。その結果、モデル植物に見られないユニークな形質や有用形質の分子基盤の解明が進んでいる。本シンポジウムでは、モデル植物・非モデル植物を使った研究を紹介し、持続可能な世界実現への植物科学の貢献を考える。

  • Accelerated domestication of perennial grain crops
    Michael Broberg Palmgren(コペンハーゲン大学)
  • MicroProteins - from identification to function
    Stephan Wenkel(ウメア大学)
  • Identification of novel genetic mutations to reduce boron nutrient requirement for nutrient efficient plants
    三輪京子(北海道大学)
  • From genomics to genome editing for non-model crops
    野田口理孝(京都大学)
  • Plant-nematode interactions: basic research and practical prospects
    澤進一郎(熊本大学)
  • Chrysanthemum as a new model system for flowering research
    樋口洋平(東京大学農学生命科学研究科)

「光合成と脂質代謝の接点:アシルプラストキノール類が拓く新たな研究領域」

オーガナイザー 佐藤直樹(東京大学)、日原由香子(埼玉大学)

アシルプラストキノールは,ごく最近,シアノバクテリアから発見された脂溶性成分で,光合成で働くことがよく知られているプラストキノンの誘導体である。従来,油脂(トリアシルグリセロール)ではないかと間違われていた点で,脂質代謝研究にも深く関係している。まだ海外では広く知られていないものの,日本では複数の研究グループでこれに関する研究が進められてきており,まさに日本発の新規物質である。この機会に関連研究分野の研究者にも広く周知することにより,光合成と脂質代謝の両面から,新物質とその関連物質の検出・分析法,合成・分解のしくみ,生理的機能,環境要因などによる存在量の変動,光合成生物における分布などを幅広く研究していく最初の契機とすることを目的として,このシンポジウムを企画した。

  • アシルプラストキノールの発見と関連化合物との識別の問題
    佐藤直樹(東京大学)
  • シアノバクテリアにおける中性脂質蓄積の諸問題とアシルプラストキノール
    日原由香子(埼玉大学)
  • アシルプラストキノールリパーゼの発見と光阻害における役割
    和田元(東京大学)
  • シアノバクテリアにおける、もう一つのプラストキノン関連脂質
    佐藤典裕(東京薬科大学)
  • 光合成におけるプラストキノンとアシルプラストキノンの役割
    園池公毅(早稲田大学)

「脂質が旗振る植物の生命現象」

オーガナイザー 永田賢司(東京大学)、神保晴彦(東京大学)

近年、多くの生命現象に脂質が関わることが明らかとなり、脂質は生物の織りなす多彩な生命現象を主導する“旗振り役“として認知され始めている。本企画では、最新の知見を基に植物の生命現象の中で脂質が果たす役割を分子~個体レベルで概観し、植物脂質研究の今後を展望する。各発表では植物脂質研究の実際について例を交えながら、幅広い聴衆が植物脂質研究の魅力とポテンシャルに気づくことができる議論の場を提供したい。

  • 光合成における脂質のダイナミクス
    神保晴彦(東京大学)
  • 脂質-転写因子複合体による植物の発生制御
    永田賢司(東京大学)
  • 膜交通のハブTGNにおける積荷の仕分けと脂質の関わり
    伊藤容子(お茶の水女子大学)
  • リピドミクスで紐解く植物スフィンゴ脂質の代謝と機能
    石川寿樹(埼玉大学)
  • 気孔細胞が特殊な脂質代謝を発達させている意義について
    祢冝淳太郎(九州大学)
  • 時空間で捉える植物リン脂質のダイナミックな変動とその機能
    中村友輝(理化学研究所)

「植物の多様な増殖 〜進化の過程で何が起こった?〜」

オーガナイザー 安居佑季子(京都大学)、小松愛乃(東北大学)

植物は生涯を通して旺盛に増殖するが、その様式は植物種や組織によって多岐にわたる。環境の変化に適応する調節機構や陸上植物進化の過程で独自に発展した機構は、それぞれの生育環境において迅速な増殖を可能にする植物の繁殖戦略であると考えられる。本シンポジウムでは、コケ植物、シダ植物、種子植物での効率的な増殖を支える多様な制御機構について進化的な観点から議論を行いたい。

  • 苔類ゼニゴケ栄養繁殖のKL信号伝達とサイトカイニンによる制御
    小松愛乃(東北大学)
  • 苔類における性決定制御機構の進化
    安居佑季子(京都大学)
  • セン類ヒメツリガネゴケの有限成長する胞子体分裂組織の維持機構
    養老瑛美子(立教大学)
  • シダ植物小葉類からみる根と茎の成長と形態進化
    藤浪理恵子(京都教育大学)
  • イネの分蘖(ぶんげつ)形成を支える幹細胞制御機構
    田中若奈(広島大学)
  • アブラナ科水陸両生植物Rorippa aquaticaの茎生葉表皮における新奇分裂組織の形成と散布による栄養繁殖
    池松朱夏(京都産業大学)

「植物の陸上進出の鍵となった細胞機能改変」

オーガナイザー 小藤累美子(金沢大学)、石川雅樹(基礎生物学研究所)

植物は、4億7千万年前に淡水域から陸上へと進出した。陸上化において植物は、細胞機能を改変することで乾燥耐性の仕組みを発達させるとともに、重力応答や細胞分裂・細胞分化を制御することで3次元的成長を実現させることで、過酷な陸上環境に適応した。本シンポジウムでは、陸上植物に近縁な藻類とコケ植物を使って独自の研究を展開している研究者に最新の成果を発表していただき、陸上進出の鍵となった細胞機能改変について議論したい。

  • コレオケーテにおける細胞分裂・形態形成の重力応答
    玉置大介(富山大学)
  • 三次元的器官形成における細胞分裂方向の制御 〜ヒメツリガネゴケのGRASファミリー遺伝子〜
    小藤累美子(金沢大学)
  • 三次元頂端成長の確立とオーキシン 〜ゼニゴケの信号伝達経路の役割から探る〜
    西浜竜一(東京理科大学)
  • 繰り返される乾燥と冠水への適応 〜エチレン受容体によるABAシグナル伝達系の制御〜
    坂田洋一(東京農業大学)
  • アブシジン酸と細胞間コミュニケーション・細胞運命制御の出会い
    藤田知道(北海道大学)
  • 細胞の異方成長による器官形成 〜クチクラ形成と細胞伸長〜
    石川雅樹(基礎生物学研究所)

「植物の「代謝ロジスティクス」を捉える最先端」

オーガナイザー 植村知博(お茶の水女子大学)、大谷美沙都(東京大学)

植物は、光合成によって生み出した有機物を体内の必要な部位に輸送し、成長や発生のために消費することで、「植物の代謝ロジスティクス」システムを維持・構築し、「生産〜輸送〜消費」を破綻なく走らせている。本シンポジウムでは、「植物の代謝ロジスティクス」を細胞、組織、個体レベルで明らかにしようとする研究者が集結し、ライブイメージング、シミュレーション等の最先端の手法について紹介し、植物の代謝ロジスティクスが植物の生存戦略をどのように貢献しているかについて多角的に議論する。

  • 数理モデルによる細胞レベルでの代謝ロジスティクスの推定 -ホウ素-
    反田直之(東京大学)
  • 落葉木本植物における季節的な代謝ロジスティクスの可視化と制御機構の解析
    栗田悠子(東京大学)
  • 植物メカノバイオロジーにおける代謝ロジスティクスイメージング
    浅川裕紀(埼玉大学)
  • イメージング質量分析を用いた植物代謝ロジスティクス
    森哲哉(理化学研究所)
  • 様々な光環境におけるシアノバクテリアの中枢代謝ロジスティクスの解析
    戸谷吉博(大阪大学)
  • 細胞内の代謝ロジスティクス-エンドソームを中心とした膜交通の分子基盤
    伊藤瑛海(お茶の水女子大学)

「いまストレプト藻類が熱い:多様なストレプト藻類から陸上植物をみる」

オーガナイザー 関本弘之(日本女子大学理学部)、西山智明(金沢大学疾患モデル総合研究センター)

近年、ストレプト藻類のゲノム解読が進み、陸上植物とのゲノムレベルでの共通性や違いが示されてきました。本シンポジウムでは、ストレプト藻類を用いて「熱い」研究を展開している演者による講演を行い、研究材料の紹介に加えて、植物ホルモン、細胞分裂、有性生殖、世代交代の陸上植物との共通性・多様性などに迫る研究を取り上げます。

  • ストレプト植物10億年の進化:多様性とゲノム
    西山智明(金沢大学疾患モデル総合研究センター)
  • クレブソルミディウムのオーキシン応答と乾燥ストレス応答、陸上植物との共通と相違
    堀孝一(東京工業大学生命理工学院)
  • ストレプト藻類研究の魅力:シャジクモ、アオミドロを中心に
    坂山英俊(神戸大学大学院理学研究科)
  • 鞭毛形成起点である基底小体の因子と雄性配偶子形成
    越水静(国立遺伝学研究所生命ネットワーク研究室)
  • 緑色植物特異的転写因子RWP-RKのヒメミカヅキモにおける機能
    関本弘之(日本女子大学理学部)
  • 古くて新しい細胞伸長・細胞分裂の研究材料としての接合藻
    村田隆(神奈川工科大学応用バイオ科学科)

植物学会理事会主催シンポジウム

植物科学の温故知新 〜この 30 年を振り返り、次の 30 年を考えよう!〜

オーガナイザー 植田美那子(東北大)

植物科学の発展はめざましく、この30年で多くの技術革新や発見が相次ぎました。多くのことが変わりましたが、変わらないこともあったと思われます。そこで本シンポジウムでは、さまざまな分野で植物研究を牽引してこられた研究者をお招きし、これまでの変遷や、この先にどうあってほしいかをお話しいただくことで、次の30年を先導する若手研究者が研究を見つめ直すためのヒントをいただきます。

  • 和田正三(東京都立大学)
  • 戸部博(京都府立植物園)
  • 三村徹郎(京都先端科学大学)
  • 寺島一郎(東京大学)