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2014年度JPR論文賞の選考結果報告

[お知らせ]  2014年6月16日

2014年度JPR論文賞選考結果報告

 Journal of Plant Research (JPR) 編集委員会は、厳正な審議の結果、このほど次の2本の論文を、2014年のBest Paper賞の受賞論文として決定いたしました。

Munenori Kitagawa, Tomomichi Fujita (2013) Quantitative imaging of directional transport through plasmodesmata in moss protonemata via single-cell photoconversion of Dendra2. J. Plant Res. 126:577–585 
Tomoko Igawa, Yuki Yanagawa, Shin-ya Miyagishima, and Toshiyuki Mori (2013) Analysis of gamete membrane dynamics during double fertilization of Arabidopsis. J. Plant Res. 126:387–394

 Best Paper賞は、2013年発行のJPR誌に掲載された原著論文から、Editorial boardメンバーによる2回の投票、そしてその結果に基づくEditorによる編集委員会での審議の結果、選ばれました。Kitagawa and Fujita (2013)は細胞生物学分野を、Igawa et al. (2013)は形態学分野を代表しています。Kitagawa and Fujita (2013)は、光変換型蛍光タンパク質を利用した定量的イメージング解析技術により、ヒメツリガネゴケ原糸体の原形質連絡(PD)で、高分子(蛍光標識タンパク質)の細胞間移動が光合成や代謝の影響を受けながら方向性をもって行われることを示したものです。一方、Igawa et al. (2013)は、重複受精における雌雄の配偶子の原形質膜融合のダイナミクスを、シロイヌナズナの配偶子細胞の膜を蛍光タンパク質で可視化したマーカーラインを作出し、ライブセルイメージング技術によってあきらかにしたものです。今年は、いずれも、蛍光標識タンパク質を用いて、細胞やオルガネラの基本的なプロセスをあきらかにした研究が選ばれており、最近の研究動向を反映した結果となりました。

 加えて編集委員会では、ISI Web of Knowledgeの論文被引用データに基づき、2011年にJPR誌に掲載された論文から、最も引用回数の高かった論文として、Most-Cited Paper 賞を次の論文に授与することに決定いたしました。

Yasunari Fujita, Miki Fujita, Kazuo Shinozaki, Kazuko Yamaguchi-Shinozaki (2011) ABA-mediated transcriptional regulation in response to osmotic stress in plants. J. Plant Res. 124: 509–525

 この論文は、2011年に発表された論文のなかで被引用回数102回を記録しており、 JPRのインパクトファクタの上昇に大きく貢献したと推定されます。Fujita et al. (2011)は、124巻第4号で企画されたOpening a New Era of ABA Research (アブシジン酸(ABA)研究の新時代を拓く)のなかの一報で、植物の栄養成長期の浸透圧 ストレス応答を中心に、ABAを介した遺伝子発現の転写制御機構についてこれまでの研究を概説し、その役割を議論したものです。ずば抜けた被引用回数は、筆者らの研究グループが世界のABA研究をリードしている証であるといえます。
 JPR誌は以上の3論文のような質の高い論文を掲載できたことを誇りに思います。ここに、受賞された方々にお祝いを申し上げるとともに、会員の皆様にご報告申し上げます。

JPR編集委員長 西田 生郎

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