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日本植物学会第70回大会関連集会(男女共同参画学協会連絡会後援)「女性若手支援策の現状:行政・大学などの取り組み」のご案内

[お知らせ]  2006年9月 6日

 日本植物学会第70回大会では、大会初日の夜に、関連集会として「女性若手支援策の現状:行政・大学などの取り組み」を開催いたします。日本植物学会では、過去4回の大会の昼休みを利用してフリートーキング形式の「女性・若手研究者を支援する会」を行ない、女性・若手研究者が直面しているさまざまな問題について議論を重ねてきました。今年度はこの会をさらに発展させ、行政や大学の取り組みに関する現状を考えたいと思っています。支援を行なうための大きなプロジェクトを立ち上げるためには、そのための予算獲得も必要です。今年度にスタートした科学振興調整費「女性研究者支援モデル育成」は36件の提案の中から10件が採択されました。その中から六大学の方にお越しいただき、採択されたプロジェクトを中心とした女性支援の取り組みについて講演していただきます。その後に、総合討論を行ない、女性研究者支援の進むべき方向性や、個々の研究機関の現状をふまえた支援のあり方、植物学会が今後行なうべき支援などについて議論を深めたいと思います。お一人でも多くの方のご参加をお待ちしています。

 この関連集会は事前の参加申込なしに 自由に参加できます。 ただし、お弁当が欲しい方 は、大会受付 (大学教育センター1階) に当日(9/14)の13時までに申し込んでください。


開催日時:9月14日(木) 18:30-20:30
場所:SA会場(大学教育センター棟1階・受付の左手奥)
世話人:加藤美砂子(お茶の水大・院・人間文化)
参考:「女性研究者支援モデル育成」採択課題
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/18/05/06051814/001/004.htm

------------------------<プログラム>-----------------------------

日本植物学会第70回大会 関連集会
男女共同参画学協会連絡会 後援

女性若手支援策の現状:行政・大学などの取り組み

日時:平成18年9月14日(木)18時30分-20時30分
会場:熊本大学大学教育センター棟1階 SA会場


オーガナイザー 加藤美砂子 (お茶の水大・院・人間文化)
        園池 公毅 (東大・院・新領域・先端生命)
        河野 重行 (東大・院・新領域・先端生命)


18:30 はじめに
河野 重行 (東大・院・新領域・先端生命)

18:35 日本女子大学    永田 典子
「女性研究者マルチキャリアパス支援モデル」

18:50 奈良女子大学    酒井 敦
「生涯にわたる女性研究者共助システムの構築」

19:05 熊本大学    粂 昭苑
「地域連携によるキャリアパス環境整備」

19:20 東京農工大学    鍋嶋 絵里
「理系女性のエンパワーメントプログラム」

19:35 東北大学    布柴 達男
「杜の都女性科学者ハードリング支援事業」

19:50 北海道大学    有賀 早苗
「輝け、女性研究者!活かす・育てる・支えるプラン in 北大」

20:05 総合討論

----------------------<講演要旨>--------------------------
「女性研究者マルチキャリアパス支援モデル」
日本女子大学 永田典子

 日本女子大学は日本初の女子高等教育機関として1901年に創立され、105年間に75,000人を越える多数の卒業生を輩出してきた。現在、幼稚園から博士課程までの大学院を持つ4学部(家政、文学、人間社会、理)をもつ。理学部は、1992年に家政学部家政理学科が拡充改組され発足したもので、私立女子大学で唯一の理学部である。今日に至るまで350名を越える理系女性研究者が育成されており、このロールモデルに恵まれた理学部・理学研究科を母体として、本プロジェクトはスタートした。
 本プロジェクトの目的は、「出産・育児と研究活動の両立支援」及び、「女性研究者の活躍の場の拡大」である。研究者としての資質・能力はどのような過程で獲得されたかの途中の道筋には関係がなく、そのため女性には多様で柔軟なキャリアパスが提示されるべきであろう。女性研究者のキャリアに対する社会の意識改革を行うことにより、ごく自然に女性研究者が両立していける状態を創り出すことが我々の使命である。
 具体的には、�ユビキタスリサーチ支援(「いつでもどこにいても研究できる環境づくり」として、支援要員の雇用、在宅で研究継続できる基盤整備等を行う)� ヒューマンリソース支援(多様なキャリアを受け入れ、多様なキャリアパスで送り出すための支援を行う)�調査・企画(学内外広報、女性研究者採用検討委員会の設置、シンポジウム・科学教室の開催、アンケート調査等を行う)を 3 つの柱として女性研究者支援を推進する。


「生涯にわたる女性研究者共助システムの構築」
奈良女子大学 酒井 敦

 本事業の目的は、女性研究者のキャリア形成を生涯にわたり支援する体制を、大学のみならず地域とも連携しつつ、共に助け合う「共助的システム」として構築することである。具体的には、�地域住民・教職員・学生等から構成される共助的育児支援ネットワークを構築する。出産や育児に関する各種相談窓口や情報交換の場を提供する他、二次保育や休日保育等を行うことにより、自治体等が提供する保育体制を補完し、女性研究者の出産・育児と教育・研究の両立を支援する。�出産・育児・介護等に携わる女性教員に対し、その教育研究活動を支援するための「教育研究支援員」を配置する。教育研究支援員には大学院博士後期課程修了者等の女性を採用することにより、被支援者のみならず支援者のキャリア形成・維持・復帰にも役立てることができる。�教職員、学生および卒業生から構成されるネットワーク「女性学生−女性研究者交流キャリアサロン」を構築し、女性学生の研究キャリア形成に関する相談の充実を図る。また、国内外で活躍する女性研究者等を招き、講演会を開催し学術文化交流を行うことで、研究キャリアに対するモチベーションの維持・強化を図る。�自治体と連携して中高生を対象とする科学講座を開講する。女子中高生を観察・実験に参加させることで、科学分野への興味・関心の喚起・向上を図り、女子の理工系進路選択を促し、女性研究者の裾野を拡大する、などの取り組みを実施する。


熊本大学の取り組み:「地域連携によるキャリアパス環境整備」事業について
熊本大学・女性研究支援検討WG 粂 昭苑 (熊本大学・発生医学研究センター)

 熊本大学では、今回の科学技術振興調整費のモデル事業では新たに学内に男女共同参画推進体制を構築し、下記のような内容で事業を進めることとしています:�専門家のコーディネーターを招いて育児・介護と研究の両立を含む男女共同参画の推進を図るとともに、相談窓口を設置して勤務実態の把握など情報収集に当たります。�フレキシブルな勤務時間制度や育児休業の取得促進に向けて、勤務体体制に関する制度整備を行います。�育児・介護期間中の研究代替員あるいは研究支援者の配置、研究費の助成、情報技術(IT)を使った在宅勤務のサポートなどにより研究と育児・介護の両立を支援します。�地域連携・人材データバンク化によるキャリアパス創出を図ります。�特に相談が多い育児については、子育て支援のNPOや幼稚園・保育園の協力のもとで、学内の保育施設などを充実させます。
 現在、学内において、取り急ぎ女性研究者支援検討ワーキングループ、男女共同参画推進室を発足させ、上記の事業を開始しているところです。本日は熊本大学での本事業の取り組みについてご紹介します。


「理系女性のエンパワーメントプログラム」
東京農工大学・女性キャリア支援・開発センター 鍋嶋 絵里

 東京農工大学は平成18年度文部省科学技術振興調整費「女性研究者支援モデル育成」に採択され、女性研究者を支援するモデル事業を開始している。「女性研究者支援モデル育成」は今年度から新たに設定されたプログラムで、優れた女性研究者がその能力を最大限発揮できるようにするため、女性研究者が研究と出産・育児等を両立し、環境整備や意識改革など研究活動を継続できる仕組みを構築するモデルとなる取組みを支援することを目的としている。本学では、キャリア支援・開発センターを新設し、コーディネータと研究支援員のスタッフを配置した。女子学生が女性研究者に育ち、若手女性研究者が出産・育児・介護に遮られずに継続的に研究することを可能とする全学的取り組みを推進し、女性教員の採用推進につながる支援活動を実施する。取組み内容は次の4つの柱からなっている。(1)大学として目標値を明示した男女共同参画推進のポリシーと行動計画を策定する。(2)女子学生や女性若手研究員をエンカレッジして研究者の道にチャレンジするキャリアガイダンスやメンター制度を整備する。(3)出産・育児・介護に伴う負担軽減の提携事業を実施し、研究支援員を配置して研究の継続を強力に支援する。(4)卒業生ネットワークを構築して「母校に戻ろうキャンペーン」を実施し、研究生や社会人大学院生として学ぶ機会を広げ、母校や他機関への雇用の機会を推進する。


「杜の都女性科学者ハードリング支援事業」
東北大学・女性科学者育成支援推進室 布柴達男

 東北大学は、我が国で初めて女子学生に入学を認めた大学という伝統のもと、平成13年全学的組織「男女共同参画委員会」発足、翌年の「男女共同参画推進のための東北大学宣言」を指針とした、シンポジウム開催、「男女共同参画奨励賞(沢柳賞)」創設、相談窓口設置、学内保育園設置などを通し、男女格差是正、研究・労働環境改善、両立支援体制確立などに取り組んできた。しかし、現時点での女性教員比率は7.7%(2665名中204名)、とりわけ構成員の多くを占める自然科学分野では6.3%(2253名中142名)に留まっており、その分野を対象とした積極的な行動が求められている。このような背景のもと、今年度より科学技術振興調整費女性研究者育成支援モデル事業として、東北大学の提案した「杜の都女性科学者ハードリング支援事業」が採択された。
 この事業では、女性科学者のキャリアパスにおいて障害となる様々なハードルを乗り越えるため、1)育児・介護支援、2)環境整備、3)次世代支援の3つを柱とするプログラムを地域との連携をはかりつつ全学的に展開する。特に次世代支援では、女子大学院生をサイエンスエンジェル(SA)(この事業で創設)として雇用し、科学者を夢見る女子高校生に対して研究紹介や交流を行い、その身近なロールモデルとなるとともに、その体験を通じたSA自身の自己啓発を目的とする。
 本集会では3つの支援について簡単に紹介し、プレイベントとして7月28日に開催した「オープンキャンパス for 女子高校生」の模様やSAの活動などについて話題提供させていただきたい。


「輝け、女性研究者!活かす・育てる・支えるプラン in 北大」の紹介
北海道大学 有賀 早苗

北海道大学では、優秀な女性研究者の活躍促進によって大学全体の研究・教育を活性化させ、北大が男性研究者も含め適切なワークライフバランスを保ちつつ、国際的競争力を持った独創的研究・教育の発信ステーションとなることを目指す。卓越して優秀な女性が埋もれることなく活躍できるように、またすべての有能な女性に能力を発揮する機会、その能力・業績が正当に評価される機会を与え、女性が一人で悩むことなく、出産・育児・介護等の負荷がかかっても、必要な支援を受けながら、男性と同様に自分の夢と可能性にチャレンジできるように、新たに開設した女性研究者支援室(FResHU)を中心に様々な支援を有機的に統合・推進していく。女性研究者活躍のための環境整備と女性研究者増員のための具体的取り組みとして、女性研究者ネットワークの構築、女性研究者問題や就業様態に関する意識改革プロモーション、女子大生・院生へのロールモデル紹介や中高生への理系進路選択支援による次世代女性研究者の育成、さらに北大の支援策の特色であるポジティブアクション北大方式や研究者パートナー支援を含む様々な支援策の推進により、数値目標として掲げた「北大全研究者の中の女性研究者比率を2020年までに20%にする(”20% by 2020”、Triple Twenties計画)」の実現に向けて努めていく。
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