第32代(公社)日本植物学会会長就任にあたって
会長 長谷部光泰(中部地区正会員[一般])
2025年3月2日の代議員会とそれに引き続く理事会において代表理事、会長に選任されました、中部地区会員の長谷部光泰です。
現在、大学共同利用機関である自然科学研究機構の基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)において教授を務めており、総合研究大学院大学の教授も兼任しております。
布施静香(京都大学)専務理事、稲田のりこ(大阪公立大学)編集担当理事、上田貴志(基礎生物学研究所、総合研究大学院大学)理事、経塚淳子(東北大学)理事、塚谷裕一(東京大学)理事、藤田知道(北海道大学)理事、松永幸大(東京大学)理事、吉田聡子(奈良先端大学)理事、片山なつ(東京大学)会計担当理事、福島健児(遺伝学研究所、総合研究大学院大学)庶務担当理事、久堀徹(総合研究大学院大学)監事、加藤美砂子(お茶の水女子大学)監事、平川有宇樹(広島大学)会計補佐委員、野田口理孝(京都大学)広報委員長、そして事務局の北川佳子事務局長、青木マリ事務職員とともに、2027年3月の代議員会まで、代議員と会員の皆さまとともに、本学会の目的である、「植物学に関する研究の進展と知識の普及に関する事業を行い、学術の発展に寄与する」ことを推進してまいります。どうぞよろしくお願いいたします
自己紹介をさせていただきます。
植物学会では、東京大学助手時代に図書担当理事を務めさせていただいて以来、名古屋大会会長、専務理事、理事、代議員などを経験させていただきました。また、文科省 科学官、学術審議会 学術分科会臨時委員、日本学術会議連携会員、日本学術振興会 学術システム研究センター生物系主任研究員、科学技術振興機構 戦略的国際共同研究プログラム研究主幹などを務め、科学行政について勉強させていただきました。他学会では、日本進化学会の会長などを務めさせていただきました。
植物が好きで、今際の際に「陸上植物の多様性と進化はだいたいわかった」と言うのが夢で、そのために研究をしています。また、文化を創ることで社会実装しています。学生の時、誰も信じてくれなかった現生裸子植物の単系統性を推定した論文をThe Botanical Magazine, Tokyo 植物学雑誌(現Journal of Plant Research)に掲載していただいて以来、植物学会は研究生活に欠くことのできない存在です。分子系統学から、発生進化、幹細胞進化、電気信号進化へと研究を広げるため、JPRに総説を掲載していただき、新しい分野を作りあげることにたいへん有効でした。これまでの経験を活かし、植物学会の発展に貢献できればと思っております。
今期理事会では、代議員会や会員の皆さまとの議論を通じて、以下の点について検討を進める予定です。
1. 学会の分野多様性を促進するため、多様な分野の会員が会長に選任されるような制度改革
2. 定年退職された会員と学会の関係を保持する制度改革
3. 一般向け講演会の効果促進策
4. JPRの安定的運営策
5. 理事会主催シンポジウムのあり方
6. 学会への寄付のあり方
学会からのメイル等で随時情報を提供いたしますので、奇譚のないご意見をお寄せください。
今年の大会は、九州大学の祢冝淳太郎大会会長を中心に、9月18日から20日の日程で準備が順調に進められております。9月に福岡でお会いしましょう!